Ray-MMDの使い方 材質編

Ray-MMDの特徴の一つに、fxファイルで質感を表現することができる点が上げられます。

設定項目が多く、fxファイルの編集が前提なので少しハードルが高いですが、 このページで材質のfxファイルの設定の仕方などを解説します。


材質ファイルについて

ray-mmdでは、MMEのfxファイルに材質の質感を設定し、

そのfxファイルをMMDモデルに割り当てることでモデルの質感を変えます。

fxファイルでは様々な項目について詳細に設定することができます。

ray-mmdを使いこなすには、fxファイルの編集が不可欠です。

各パラメーターの解説 

大きく分けて、以下の12項目を設定できます。

名称 設定できる内容
Albed 基本となる色
Sub Albedo 副次的な色
Alpha 透明度
Normal 法線
Sub Normal 副次的な法線
Smoothness 滑らかさ・光沢の鋭さ
Metalness 光沢の強弱
Specular 光沢の色
Occlusion 影のできやすさ
Parallax でこぼこ
Emissive 発光・点滅
Shading Model ID 特殊な設定

一つ一つ解説していきます。

ALBEDO(アルベド)

アルベドのサンプル

Albedoは、材質の全体的な色のことです。

MMDのテクスチャや、拡散色に一番近いのは、このアルベドになります。

MMDのテクスチャと違うのは、影やへこみなどはアルベドのマップ(画像のこと)には入れません。

それらは別の項目で指定します。

ALBEDO_MAP_FROM

アルベドの取得元を数値で設定して、マテリアルの色を決定します。

モデルのテクスチャから持ってくるだけでなく、材質色を使ったり、外部の画像ファイルを使ったりもできます。

デフォルトでは3になっており、材質のテクスチャをそのままアルベドマップとして扱っています。

説明
0 モデルの材質に設定されている拡散色やテクスチャマップを無視し、
const float3 albedo で設定されたを使います。
1 モデルの材質に設定されている拡散色やテクスチャマップを無視し、
“ALBEDO_MAP_FILE”に設定したパスの画像を使います。(bmp, png, jpg, tga, dds)
2 モデルの材質に設定されている拡散色やテクスチャマップを無視し、
“ALBEDO_MAP_FILE”に設定したパスのアニメーション画像を使います。(gif,apng)
3 モデルの材質のテクスチャを使用します。
4 モデルの材質のスフィアマップを使用します。
5 モデルの材質のトゥーンマップを使用します。
6 extensionフォルダにあるDummyScreen.xを経由してaviまたはscreenを使用します。
7 モデルの材質の環境色を使用します。
8 モデルの材質の反射色を使用します。
9 モデルの材質の反射強度を使用します。
(smoothnessでのみ有効。その他の_MAP_FROM、例えばALBEDO_MAP_FROMではエラーとなる。)

「〇〇_MAP_FROM」という箇所はほかにもありますが(後述)、9番は「SMOOTHNESS_MAP_FROM」でのみ指定できます。

ALBEDO_MAP_UV_FLIP

ALBEDO_MAP_UV_FLIPに設定したcode(数値)によってテクスチャをX軸、Y軸、または両方で反転させます。

説明
0反転しない(デフォルト)
1X軸で反転
2Y軸で反転
3X軸とY軸で反転

ALBEDO_MAP_APPLY_SCALE

ALBEDO_MAP_FROMで取得した色に対して、後述の「albedo」で設定する数値で補正するかどうかを設定します。

説明
0 反転しない(デフォルト)
1 X軸で反転
2 Y軸で反転
3 X軸とY軸で反転

ALBEDO_MAP_APPLY_DIFFUSE

テクスチャカラーにPMXモデルに設定されている拡散色の数値で乗算を行います。

MMDの拡散色の影響を、アルベドに反映させるかどうかの設定になります。

説明
0 演算しない(デフォルト)
1 map values * albedo (乗算)
2 map values ^ albedo(累乗)

ALBEDO_MAP_APPLY_MORPH_COLOR

テクスチャカラーとPMXモデルに設定されているmorph(R+/G+/B+)の値で乗算を行います。

R+/G+/B+という名前のモーフをPMX側で設定すると、そのモーフの影響で変化させることができます。

説明
0 乗算しない
1 乗算する(デフォルト)

ALBEDO_MAP_FILE

ALBEDO_MAP_FROMに1または2を設定して画像ファイルを参照するようにした場合、そのパスをここで設定します。

パスはこのfxファイルからみた相対パス。もしくは絶対パスで書きます。

書き方
xxx.jpg と material.fx が同じフォルダにある場合 #define ALBEDO_MAP_FILE “xxx.jpg”
xxx.jpg が material.fx の親フォルダにある場合 #define ALBEDO_MAP_FILE “../xxx.jpg”

const float3 albedo =

ALBEDO_MAP_FROMに0またはALBEDO_MAP_APPLY_SCALEに1を設定した場合、数値をここで設定します。

書き方
赤くする場合 const float3 albedo = float3(1.0, 0.0, 0.0)

albedoMapLoopNum

アルベドのテクスチャマップをタイル状に繰り返す回数を設定します。

X方向とY方向、それぞれ異なる回数を設定する場合は、albedoMapLoopNum = float2(x, y)のように記述することができます。

書き方
XとYが同じ数値で2回繰り返す場合 const flaot albedoMapLoopNum = 2.0;
 または
const flaot2 albedoMapLoopNum = 2.0;
XとYが異なる数値(2回と3回)の場合 const flaot2 albedoMapLoopNum = float2(2.0, 3.0);

SubAlbedo(サブ アルベド)

メインであるAlbedoを補完する第二のアルベドです。

PMXでは、スフィアマップの場所に入れた画像を「サブテクスチャ」として扱うことができますが、それに一番近いと思います。

サブであるこのアルベドが、メインのアルベドにどういった効果を与えるのかも設定できます。

ALBEDO_SUB_ENABLE

アルベドの色の調整方法を数字で指定します。

説明
0 SubAlbedoを使用しない(デフォルト)
1 albedo * albedoSub(乗算)
2 albedo ^ albedoSub(累乗)
3 albedo + albedoSub(加算)
4 メラニン
5 アルファブレンド

ALBEDO_SUB_MAP_FROM

サブアルベドの取得元を数値で設定して、マテリアルの色を決定します。

※ALBEDO_MAP_FROMを参照

ALBEDO_SUB_MAP_UV_FLIP

数値を指定して、テクスチャをX軸、Y軸、または両方で反転させます。

※ALBEDO_MAP_UV_FLIPを参照

ALBEDO_SUB_MAP_APPLY_SCALE

数値を指定して、ALBEDO_MAP_FROMで決定した色(map values)に対してalbedoの数値で演算を行います。

※ALBEDO_MAP_APPLY_SCALEを参照

ALBEDO_SUB_MAP_FILE

ALBEDO_MAP_FROMに1または2を設定して画像ファイルを参照するようにした場合、そのパスをここで設定します。

パスはこのfxファイルからみた相対パス。もしくは絶対パスで書きます。

※ALBEDO_MAP_FILEを参照

const float3 albedoSub =

ALBEDO_MAP_FROMに0またはALBEDO_MAP_APPLY_SCALEに1を設定した場合、数値をここで設定します。

※const float3 albedoを参照

albedoSubMapLoopNum

アルベドのテクスチャマップをタイル状に繰り返す回数を設定します。

※albedoMapLoopNumを参照


Alpha(透過)

透過のサンプル

マテリアルの透過設定です。画像の濃淡で穴をあけたり、透けさせたりできます。

ALPHA_MAP_FROM

透過値をどこから持ってくるのか、番号で指定します。

※ALBEDO_MAP_FROMを参照

ALPHA_MAP_UV_FLIP

透過用のマップをX軸、Y軸、または両方で反転させます。

※ALBEDO_MAP_UV_FLIPを参照

ALPHA_MAP_SWIZZLE

透過値を、参照するマップのどのチャンネルから持ってくるかを設定します

 
説明
0 Rチャンネル(赤色)を参照する
1 Gチャンネル(緑色)を参照する
2 Bチャンネル(青色)を参照する
3 Aチャンネル(アルファ)を参照する

ALPHA_MAP_FILE

ALPHA_MAP_FROMに1または2を設定して画像ファイルを参照するようにした場合、そのパスをここで設定します。

パスはこのfxファイルからみた相対パス。もしくは絶対パスで書きます。

※ALBEDO_MAP_FILEを参照

const float3 alpha =

ALPHA_MAP_FROMに0に1設定した場合、透明度をここで設定します。

alphaMapLoopNum

透過テクスチャマップをタイル状に繰り返す回数を設定します。

※albedoMapLoopNumを参照


Normal(法線)

法線のサンプル

法線とは、面に垂直な線のことです。表面の細かい凹凸を表現するのにこのパラメータを設定します。

法線マップについて詳しく知りたい方は、■法線マップについてをご覧下さい。

NORMAL_MAP_FROM

法線マップをどこから持ってくるのか、番号で指定します。

※ALBEDO_MAP_FROMを参照

NORMAL_MAP_TYPE

法線マップには複数の規格があります。それをここで数値で指定します。

2や3を選択すると、グレースケールのバンプマップも使えます。

 
説明 脚注
0 RGBののタンジェントで計算する。 法線マップは青っぽい。
MMEで多く使われているのはこの規格。
1 RGのタンジェントで計算する。 法線マップは黄色っぽい。
MMEでは見たことがない。
2 グレースケールのバンプマップを使い、低精度で計算する。 白黒画像で高低を表す。
精度が低く小さいものには反映されにくい。
3 グレースケールのバンプマップを使い、高精度で計算する。 白黒画像で高低を表す。
少し重いが綺麗に出る。
3 RGBのワールド座標で計算する。 法線マップは鮮やかな虹色
MMEでは見たことがない。

NORMAL_MAP_UV_FLIP

法線マップをX軸、Y軸、または両方で反転させます。

※ALBEDO_MAP_UV_FLIPを参照

NORMAL_MAP_FILE

NORMAL_MAP_FROMに1または2を設定して画像ファイルを参照するようにした場合、そのパスをここで設定します。

パスはこのfxファイルからみた相対パス。もしくは絶対パスで書きます。

※ALBEDO_MAP_FILEを参照

const float normalMapScale =

法線マップの表示倍率です。デフォルトは1倍。

normalMapLoopNum

法線マップをタイル状に繰り返す回数を設定します。

※albedoMapLoopNumを参照


Sub Normal(副法線)

ここで2つ目の法線マップを指定できます。

一つ目(Normal)のほうで大まかな凹凸をつけ、こちらで細かな傷やしわをつけるといった使い方をします。

NORMAL_SUB_MAP_FROM

副法線マップをどこから持ってくるのか、番号で指定します。

※ALBEDO_MAP_FROMを参照

NORMAL_SUB_MAP_TYPE

副法線マップの規格を番号で指定します。

※NORMAL_MAP_TYPEを参照

NORMAL_SUB_MAP_UV_FLIP

副法線マップをX軸、Y軸、または両方で反転させます。

※ALBEDO_MAP_UV_FLIPを参照

NORMAL_SUB_MAP_FILE

NORMAL_SUB_MAP_FROMに1または2を設定して画像ファイルを参照するようにした場合、そのパスをここで設定します。

パスはこのfxファイルからみた相対パス。もしくは絶対パスで書きます。

※ALBEDO_MAP_FILEを参照

const float normalSubMapScale =

副法線マップの表示倍率です。デフォルトは1倍。

normalSubMapLoopNum

副法線マップをタイル状に繰り返す回数を設定します。

※albedoMapLoopNumを参照


Smoothness(スムースネス、滑らかさ)

スムースネスのサンプル

スムースネスマップは、材質の滑らかさを表すマップです。

反射の「鋭さ」を設定する項目で、金属のように鋭く反射させたり、ゴムのように鈍く反射させるといった設定を行います。

SMOOTHNESS_MAP_FROM

スムースネスをどこから持ってくるのか、番号で指定します。

※ALBEDO_MAP_FROMを参照

SMOOTHNESS_MAP_TYPE

スムースネスのパラメータタイプを設定します。

 
説明 脚注
0 マップを「滑らかさ」として扱う
1 マップをノンリニアな「粗さ」として扱う ノンリニア:曲線的に変化する。
2 マップをリニアな「粗さ」として扱う リニア:直線的に変化する。

SMOOTHNESS_MAP_UV_FLIP

スムースマップをX軸、Y軸、または両方で反転させます。

※ALBEDO_MAP_UV_FLIPを参照

SMOOTHNESS_MAP_SWIZZLE

参照するマップのチャンネルを設定します。

※ALPHA_MAP_SWIZZLEを参照

SMOOTHNESS_MAP_APPLY_SCALE

取得した値を。どのように計算するかの指定を数値で行います。

※ ALBEDO_MAP_APPLY_SCALEを参照

SMOOTHNESS_MAP_FILE

SMOOTHNESS_MAP_FROMに1または2を設定して画像ファイルを参照するようにした場合、そのパスをここで設定します。

パスはこのfxファイルからみた相対パス。もしくは絶対パスで書きます。

※ALBEDO_MAP_FILEを参照

const float smoothness =

SMOOTHNESS_MAP_FROMに0またはSMOOTHNESS_MAP_APPLY_SCALEに1を設定した場合、数値をここで設定します。

※const float3 albedoを参照

smoothnessMapLoopNum

スムースネスマップをタイル状に繰り返す回数を設定します。

※albedoMapLoopNumを参照


Metalness(メタルネス、メタリック)

スムースネスのサンプル

金属部分を表すマップを設定るる項目です。

スムースネスが、反射の「鋭さ」を設定するのに対して、こちらは反射の「明るさ」を設定します。

METALNESS_MAP_FROM

メタルネスマップをどこから持ってくるのか、番号で指定します。

※ALBEDO_MAP_FROMを参照

METALNESS_MAP_UV_FLIP

メタルネスマップをX軸、Y軸、または両方で反転させます。

※ALBEDO_MAP_UV_FLIPを参照

METALNESS_MAP_SWIZZLE

参照するマップのチャンネルを設定します。

※ALPHA_MAP_SWIZZLEを参照

METALNESS_MAP_APPLY_SCALE

取得した値を。どのように計算するかの指定を数値で行います。

※ ALBEDO_MAP_APPLY_SCALEを参照

METALNESS_MAP_FILE

METALNESS_MAP_FROMに1または2を設定して画像ファイルを参照するようにした場合、そのパスをここで設定します。

パスはこのfxファイルからみた相対パス。もしくは絶対パスで書きます。

※ALBEDO_MAP_FILEを参照

const float metalness =

METALNESS_MAP_FROMに0またはMETALNESS_MAP_APPLY_SCALEに1を設定した場合、数値をここで設定します。

※const float3 albedoを参照

metalnessMapLoopNum

金属光沢マップをタイル状に繰り返す回数を設定します。

※albedoMapLoopNumを参照


Specular(スペキュラ)

スペキュラのサンプル

ベース反射率を変更し、反射する色を設定する項目です。

たとえば「金」のマテリアルであれば、この値を変更して黄色っぽくします。

SPECULAR_MAP_FROM

スペキュラマップをどこから持ってくるのか、番号で指定します。

※ALBEDO_MAP_FROMを参照

SPECULAR_MAP_TYPE

スペキュラのタイプを設定します。

 
説明
0 関数 F(x) = 0.08*(x ) を使う。
1 関数 F(x) = 0.16*(x^2) を使う。
2 関数 F(x) = 0.08*(x ) を使う。
3 関数 F(x) = 0.16*(x^2) を使う。
4 SPECULAR_MAP_FROM が0の時、0.5の代わりに0.04として計算する。

SPECULAR_MAP_UV_FLIP

スペキュラマップをX軸、Y軸、または両方で反転させます。

※ALBEDO_MAP_UV_FLIPを参照

SPECULAR_MAP_SWIZZLE

スペキュラマップのチャンネルを設定します。

※ALPHA_MAP_SWIZZLEを参照

SPECULAR_MAP_APPLY_SCALE

取得した値を。どのように計算するかの指定を数値で行います。

※ ALBEDO_MAP_APPLY_SCALEを参照

SPECULAR_MAP_FILE

SPECULAR_MAP_FROMに1または2を設定して画像ファイルを参照するようにした場合、そのパスをここで設定します。

パスはこのfxファイルからみた相対パス。もしくは絶対パスで書きます。

※ALBEDO_MAP_FILEを参照

const float specular =

SPECULAR_MAP_FROMに0またはMETALNESS_MAP_APPLY_SCALEに1を設定した場合、数値をここで設定します。

※const float3 albedoを参照

specularMapLoopNum

スペキュラマップをタイル状に繰り返す回数を設定します。

※albedoMapLoopNumを参照


Occlusion(オクルージョン)

オクルージョンのサンプル

MMEを使っている方なら、SSAOとかHgSSAOというMMEを聞いたことがあるのではないでしょうか。

モデルの細かいディテールに落ちる影を、疑似的に計算することで低負荷でリアルな影を付けられるというものです。

この技術をアンビエントオクルージョンというのですが、その影響の設定を行うのがこの項目です。

OCCLUSION_MAP_FROM

オクルージョンの値をどこから持ってくるのか、番号で指定します。

※ALBEDO_MAP_FROMを参照

OCCLUSION_MAP_TYPE

オクルージョンマップのタイプを設定します。

     
説明
0 線形色を使用する。
1sRGBの色空間を使用する。
2 セカンドUVの線形色を使用する。
3 セカンドUVのsRGBの色空間を使用する。

OCCLUSION_MAP_UV_FLIP

オクルージョンマップをX軸、Y軸、または両方で反転させます。

※ALBEDO_MAP_UV_FLIPを参照

OCCLUSION_MAP_SWIZZLE

オクルージョンマップのチャンネルを設定します。

※ALPHA_MAP_SWIZZLEを参照

OCCLUSION_MAP_APPLY_SCALE

取得した値を。どのように計算するかの指定を数値で行います。

※ ALBEDO_MAP_APPLY_SCALEを参照

const float occlusion =

オクルージョンの値を設定します。

occlusionMapLoopNum

オクルージョンマップをタイル状に繰り返す回数を設定します。


Parallax(パララックス、視差)

パララックスのサンプル

ハイトマップを使って、材質に高低差をつけることができます。

実際に頂点を移動させるものではありませんが、視点を動かすと本当に盛り上がっているように見えます。

角度が浅くなるとうまくいかないのが難点です。

PARALLAX_MAP_FROM

視差マップをどこから持ってくるのか、番号で指定します。

※ALBEDO_MAP_FROMを参照

PARALLAX_MAP_TYPE

視差マップのタイプを設定します。

     
説明
0 透明度なしで計算する。
1透明度と最良のSSDOで視差のオクルージョンを計算する。

PARALLAX_MAP_UV_FLIP

視差マップをX軸、Y軸、または両方で反転させます。

※ALBEDO_MAP_UV_FLIPを参照

PARALLAX_MAP_SWIZZLE

視差マップのチャンネルを設定します。

※ALPHA_MAP_SWIZZLEを参照

PARALLAX_MAP_FILE

PARALLAX_MAP_FROMに1または2を設定して画像ファイルを参照するようにした場合、そのパスをここで設定します。

パスはこのfxファイルからみた相対パス。もしくは絶対パスで書きます。

※ALBEDO_MAP_FILEを参照

const float parallaxMapScale =

パララックスの倍率を設定します。(デフォルト1.0)。

parallaxMapLoopNum

オクルージョンマップをタイル状に繰り返す回数を設定します。

※albedoMapLoopNumを参照


Emissive(エミッシブ、発光)

エミッシブのサンプル

一言でいえば、MMEのオートルミナスです。

自ら発光するような材質はここで設定します。

「光源」ではないので、周りを照らすような効果はありません。

EMISSIVE_ENABLE

エミッシブを有効にするか(光らせるか)

     
説明
0 無効
1有効

EMISSIVE_MAP_FROM

エミッシブマップをどこから持ってくるのか、番号で指定します。

※ALBEDO_MAP_FROMを参照

EMISSIVE_MAP_UV_FLIP

エミッシブマップをX軸、Y軸、または両方で反転させます。

※ALBEDO_MAP_UV_FLIPを参照

EMISSIVE_MAP_APPLY_SCALE

取得した値を。どのように計算するかの指定を数値で行います。

※ ALBEDO_MAP_APPLY_SCALEを参照

EMISSIVE_MAP_APPLY_MORPH_COLOR

エミッシブの色とPMXモデルに設定されているmorph(R+/G+/B+)の値で乗算を行います。

※ ALBEDO_MAP_APPLY_MORPH_COLORを参照

EMISSIVE_MAP_APPLY_MORPH_INTENSITY

エミッシブの色とPMXモデルに設定されているmorph(Intensity+/Intensity-)の値で乗算を行います。

Intensity+/Intensity-という名前のモーフをPMX側に設定することで使えるようになります。

     
説明
0 乗算しない
1乗算する

EMISSIVE_MAP_APPLY_BLINK

発光を点滅させる場合は、ここで数値で指定します。

     
説明
0 点滅しない
1emissiveBlinkに記載した周期で点滅します(後述)。
2 morph controllerのBlinkに従って点滅します。

const float3 emissive =

EMISSIVE_MAP_FROMに0またはEMISSIVE_MAP_APPLY_SCALEに1または2を設定した場合、0.0~1.0の範囲でここに数値を設定します。

const float3 emissiveBlink =

EMISSIVE_MAP_APPLY_BLINKに1を設定した場合、周期をここで設定します。

const float3 emissiveBlink = float3(1.0, 2.0, 3.0);とした場合には、赤は1周期、緑は2周期、青は3周期で点滅します。

const float emissiveIntensity =

エミッシブの倍率を設定します。

大きくすると、より強く発光します。

emissiveMapLoopNum

エミッシブマップをタイル状に繰り返す回数を設定します。

※albedoMapLoopNumを参照

Shading Model ID(シェーディングモデルID)

マテリアルのシェーディング方法の種類を決定します。

「CUSTOM_ENABLE」を0以外に設定すると、pmxコントローラーで材質の調整をする場合

「CustomA」と「CustomB」のモーフが使えるようになります。

その「CustomA」と「CustomB」のモーフで、どのパラメータを変更できるかなどを設定するのがこの項目です。

関連付けられるpmxコントローラーは、エフェクトと同じ場所にある、同じ名前のpmxファイルになります。

CUSTOM_ENABLE

カスタムを数値で指定します。

材質 CustomA CustomB 備考
0 デフォルト 無効 無効
1 曲率 透過色
2 (空欄) 無効 無効
3 異方材質 異方性 シフトタンジェント
4 ガラス 曲率 透過色 反射をさせるためには、pmxの非透過度を0.999以下にする必要がある。
5 光沢 けば色
6 クリアコート 滑らかさ 無効 透明なものでコーティングされた質感。
6 面下 曲率 透過色 曲率(curvature) は、不透明度(opacity)とも呼ばれ、ぼかしの全体的な強度を定義する。
8 セルシェーディング しきい値 影の色
9 トゥーン調 かたさ 影の色

CUSTOMAP_A_MAP_FROM

CUSTOMAP_B_MAP_FROM

マップをどこから持ってくるのか、番号で指定します。

※ALBEDO_MAP_FROMを参照

CUSTOMAP_A_MAP_UV_FLIP

CUSTOMAP_B_MAP_UV_FLIP

マップをX軸、Y軸、または両方で反転させます。

※ALBEDO_MAP_UV_FLIPを参照

CUSTOM_A_MAP_COLOR_FLIP

CUSTOM_B_MAP_COLOR_FLIP

マップの階調を反転します

説明
0 反転しない
1 反転する

CUSTOM_A_MAP_SWIZZLE

CUSTOM_B_MAP_SWIZZLE

マップのチャンネルを設定します。

※ALPHA_MAP_SWIZZLEを参照

CUSTOM_B_MAP_APPLY_SCALE

CUSTOM_B_MAP_APPLY_SCALE

数値で演算を行います。

※ALBEDO_MAP_APPLY_SCALEを参照

CUSTOM_A_MAP_FILE

CUSTOM_B_MAP_FILE

CUSTOM_A_MAP_FROM/CUSTOM_B_MAP_FROM に1または2を設定して画像ファイルを参照するようにした場合、そのパスをここで設定します。

パスはこのfxファイルからみた相対パス。もしくは絶対パスで書きます。

※ALBEDO_MAP_FILEを参照

const float customA

const float customB

マップの値を0.0~1.0で設定します。

customAMapLoopNum

customBMapLoopNum

エミッシブマップをタイル状に繰り返す回数を設定します。

※albedoMapLoopNumを参照

その他

#include “material_common_2.0.fxsub”

「material_common_2.0.fxsub」がある場所への相対パスを設定します。

一つ上のファイルにあるならば、「#include “../material_common_2.0.fxsub”」と書き直します。

マテリアルというより、fxファイルの設定です。間違えると落ちます。

同梱されているマテリアル

「Material」フォルダの中にはたくさんのプリセットが入っています。

最初のうちはそれらを活用してみたり、中身をのぞいてみたり、改造して使ってみたりしてください。

まとめ

  • Ray-MMDでは、fxファイルで材質設定を行う。
  • テキストエディタやメモ帳で設定していく。
  • 慣れないうちは、プリセットを活用しよう。