blenderで映像を作るためには、3Dを「動かす」ことが必要です。
このページでは、3Dの映像を作るうえで基本となる「キーフレーム」と
キーフレームを制御する「補間曲線」について解説します。
目次
キーフレームとは
3Dの物体を時間経過で動かしたり変形させたりする場合、「キーフレーム」というものが使われます。
例えばボールが動くアニメーションを作りたい場合、
「0秒時点で原点の位置にいる。」
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe00-0.png)
「2.5秒時点で5mの位置にいる。」
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe00-60.png)
という2つの状態を指定してあげれば、
「 2.5秒かけて右に5m右に動く」というアニメーションを作ることができます。
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe00-animation.gif)
この「Xの時点でYの状態である」という設定を「キーフレーム」。
キーフレームを設定することを「キーフレームを打つ」といいます。
上の例ではキーフレームを設定は2か所だけですが、 2.5秒後にいきなり5m右に瞬間移動するわけではなく、
2.5秒かけて「なめらかに」右に移動します。
パラパラ漫画のように、一つ一つ作っていく必要はありません。
1秒の間の24フレームのその瞬間瞬間の位置は、2つのキーフレームから自動的に計算されます。
このことを「補間」と言います。(補完ではありません。)
キーフレームの打ち方
上の例では位置にキーフレームを打って移動させたので、
今回は「回転」にキーフレームを打ってみます。
1:開始のキーフレームを打つ
まず、アニメーションを開始させたい時間に、「タイムライン」で移動させます。
今回は0フレーム目に移動させました。
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe01-1.png)
そうしたら、現在の状態のキーフレームを打ちます。
今回はZを軸に回転させるので、回転のZのキーフレームを打ちます。
「プロパティウィンドウ」の「トランスフォーム」の、回転のZの横のまるポチをクリックします。
これで、「0フレームの時点でのZ回転は0°」というキーフレームが打たれました。
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe01-2.png)
2:終了のキーフレームを打つ
次に、アニメーションが終わる時間まで 「タイムライン」 で移動します。
今回は60フレームにしましょう。
初期状態だと24fpsつまり1秒あたり24フレームなので、60フレームは 2.5秒後になります。
(fpsは。frame per second。フレーム 毎 秒です)
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe01-3.png)
緑色や枠だけのひし形の意味は、「他の時点でキーフレームが設定されている」という目印です。
今回は0フレーム目でキーフレームが打ってあるので、緑色に変化しているわけですね。
回転Zを360に設定したら、右側のひし形を押してキーフレームを打ちます。
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe01-4.png)
これでキーフレームの設定は完了です。
再生してみる
「Spaceキー」もしくはタイムラインの再生ボタンを押すと、再生することができます。
以下のように回転したら成功です。
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe01-animation.gif)
その他のキーフレームの打ち方
キーフレームはマテリアルの色など、ほとんどの項目で打つことができます。
しかし、「まるポチ」や「ひし形」が画面にない項目もあります。
そんな場合でも、右クリックを押すことでキーフレームの挿入や削除などの編集が可能です。
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe03-1.png)
「Animation」ワークスペース
blenderにはデフォルトで、「Animation」ワークスペースが用意されています。
ワークスペースタブから 「Animation」 を選択することで開きます。
このワークスペースはアニメーションに特化したワークスペースで、
より効率的にアニメーション制作を行うことができます。
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe04-1-1024x542.png)
基本的な「ドープシート」と「グラフエディタ」の2つを解説します。
ドープシート
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe05-dope.png)
一度に多くのキーフレームの位置を確認できるのが特徴です。
キーフレームの「位置」を確認したり編集したりするのに向いています。
グラフエディター
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe05-graph.png)
キーフレーム間の動きを視覚的に表示できるモードです。
「補間曲線」の編集を行える重要なエディタです。
補間曲線
キーフレームの間を補ってくれる「補間」ですが、補間の方法によって表現が大きく変わります。
その補間の方法を設定するのが「補間曲線」です。
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe05-animatioon.gif)
(設定で線の色を変えています。)
補間曲線の設定方法
補間を編集したい2つのキーフレームを選び、右クリックをすることでメニューが出てきます。
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe05-interpolation.png)
そこから「補間モード」を選べば、補間の種類を選ぶことができます。
よく使うのは一番左の3つ。
「一定」「リニア」 「ベジエ」
です。
ベジエ補間
上の例では水色がベジエ補間です。
「ベジエ」はカーブを自由に設定でき、
急峻を思いのままにつけることができるので、
滑らかな動きをさせる場合に多用するでしょう。
右の例の4つの補間曲線は、すべてベジエ補間です。
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe-Beziers.png)
デフォルトではキーフレームを打つと、自動的に「ベジエ」に設定されます。
リニア補間
別名「線形補間」です。
「リニア」は等速の動きとなり、
グラフは直線になります。
上の動画の例では赤色がリニア補間です
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe-Linear.png)
一定補間
「一定」は瞬間移動のように変化します。
上 の動画の例では緑色が一定補間です
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-keyframe-Constant.png)
おまけ
デフォルトの補間方法の変更
プリファレンスから変更できます。
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-defualtInterpolation-300x250.png)
グラフエディタの線の色の変更方法
「Nキー」でサブメニューを開くと、表示カラーを変更できます。
![](https://czpanel.com/wp/wp-content/uploads/2020/01/blender-avtiveFcurve-SubMenu.png)
まとめ
Animationワークスペースで、キーフレームと補間曲線で動きを付けるのがアニメーション作成の基礎!