アニメーション基礎:キーフレームと補間曲線

blenderで映像を作るためには、3Dを「動かす」ことが必要です。

このページでは、3Dの映像を作るうえで基本となる「キーフレーム」と

キーフレームを制御する「補間曲線」について解説します。


目次

キーフレームとは

3Dの物体を時間経過で動かしたり変形させたりする場合、「キーフレーム」というものが使われます。

例えばボールが動くアニメーションを作りたい場合、

「0秒時点で原点の位置にいる。」

「2.5秒時点で5mの位置にいる。」

という2つの状態を指定してあげれば、

2.5秒かけて右に5m右に動く」というアニメーションを作ることができます。

この「Xの時点でYの状態である」という設定を「キーフレーム」

キーフレームを設定することを「キーフレームを打つ」といいます。

上の例ではキーフレームを設定は2か所だけですが、 2.5秒後にいきなり5m右に瞬間移動するわけではなく、

2.5秒かけて「なめらかに」右に移動します。

パラパラ漫画のように、一つ一つ作っていく必要はありません。

1秒の間の24フレームのその瞬間瞬間の位置は、2つのキーフレームから自動的に計算されます。

このことを「補間」と言います。(補完ではありません。)

キーフレームの打ち方

上の例では位置にキーフレームを打って移動させたので、

今回は「回転」にキーフレームを打ってみます。

1:開始のキーフレームを打つ

まず、アニメーションを開始させたい時間に、「タイムライン」で移動させます。

今回は0フレーム目に移動させました。

そうしたら、現在の状態のキーフレームを打ちます。

今回はZを軸に回転させるので、回転のZのキーフレームを打ちます。

「プロパティウィンドウ」の「トランスフォーム」の、回転のZの横のまるポチをクリックします。

これで、「0フレームの時点でのZ回転は0°」というキーフレームが打たれました。

2:終了のキーフレームを打つ

次に、アニメーションが終わる時間まで 「タイムライン」 で移動します。

今回は60フレームにしましょう。

初期状態だと24fpsつまり1秒あたり24フレームなので、60フレームは 2.5秒後になります。

(fpsは。frame per second。フレーム 毎 秒です)

緑色や枠だけのひし形の意味は、「他の時点でキーフレームが設定されている」という目印です。

今回は0フレーム目でキーフレームが打ってあるので、緑色に変化しているわけですね。

回転Zを360に設定したら、右側のひし形を押してキーフレームを打ちます。

これでキーフレームの設定は完了です。

再生してみる

「Spaceキー」もしくはタイムラインの再生ボタンを押すと、再生することができます。

以下のように回転したら成功です。

その他のキーフレームの打ち方

キーフレームはマテリアルの色など、ほとんどの項目で打つことができます。

しかし、「まるポチ」や「ひし形」が画面にない項目もあります。

そんな場合でも、右クリックを押すことでキーフレームの挿入や削除などの編集が可能です。

「Animation」ワークスペース

blenderにはデフォルトで、「Animation」ワークスペースが用意されています。

ワークスペースタブから 「Animation」 を選択することで開きます。

このワークスペースはアニメーションに特化したワークスペースで、

より効率的にアニメーション制作を行うことができます。

基本的な「ドープシート」と「グラフエディタ」の2つを解説します。

ドープシート

一度に多くのキーフレームの位置を確認できるのが特徴です。

キーフレームの「位置」を確認したり編集したりするのに向いています。

グラフエディター

キーフレーム間の動きを視覚的に表示できるモードです。

「補間曲線」の編集を行える重要なエディタです。

補間曲線

キーフレームの間を補ってくれる「補間」ですが、補間の方法によって表現が大きく変わります。

その補間の方法を設定するのが「補間曲線」です。

(設定で線の色を変えています。)

補間曲線の設定方法

補間を編集したい2つのキーフレームを選び、右クリックをすることでメニューが出てきます。

そこから「補間モード」を選べば、補間の種類を選ぶことができます。

よく使うのは一番左の3つ。

「一定」「リニア」 「ベジエ」

です。

ベジエ補間

上の例では水色がベジエ補間です。

「ベジエ」はカーブを自由に設定でき、

急峻を思いのままにつけることができるので、

滑らかな動きをさせる場合に多用するでしょう。

右の例の4つの補間曲線は、すべてベジエ補間です。

デフォルトではキーフレームを打つと、自動的に「ベジエ」に設定されます。

リニア補間

別名「線形補間」です。

「リニア」は等速の動きとなり、

グラフは直線になります。

上の動画の例では赤色がリニア補間です

一定補間

「一定」は瞬間移動のように変化します。

上 の動画の例では緑色が一定補間です

おまけ

デフォルトの補間方法の変更

プリファレンスから変更できます。

グラフエディタの線の色の変更方法

「Nキー」でサブメニューを開くと、表示カラーを変更できます。

まとめ

Animationワークスペースで、キーフレームと補間曲線で動きを付けるのがアニメーション作成の基礎!